作者と劇評家のコトバで読み解く「歌舞伎のセカイ」第7回が開催されました。満を持しての近松門左衛門!

木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下さんと、演劇評論家の田中綾乃さんの最強タッグでお届けする、Ginza楽学倶楽部の特別講座「歌舞伎のセカイ」の第7回が、去る6月19日、池袋のとしま区民センターで開催されました。

まずは木ノ下裕一さんの熱~い“近松愛”のご披露から講座は始まりました

人気企画の第7回、お題は日本のシェイクスピアとも謳われる近松門左衛門。今年生誕370年、来年には没後300年と、メモリアルイヤーが続くブームの人でもあります。

月曜の、しかもお仕事後の時間帯にも拘わらず、会場は満員御礼。まず、木ノ下さんの語る熱い“近松愛”からすっかり引き込まれ、熱心にメモを取る人、うなずく人。

いつもながらホワイトボードを用いたわかりやすい解説

どうやら、近松を理解するカギは“ハイブリッド”にあり。

身分制度の厳しかった時代に様々な階級の暮らしに触れた生い立ち。人形浄瑠璃に身を投じたのちは、歌舞伎の創作も手掛けます。それらの経験が円熟期に花開くのですね。

今回は、近松円熟期の『けいせい反魂香』にスポットを当て、そのドラマ性、演出の妙が語られました。両講師の心地よい語り口と「なるほど!」の連続に、あっという間の2時間。白熱の質疑応答まで、皆さん(きっと、絶対)大満足の夜になりました。

資料になった木ノ下さんの手書きノート写し(一部分)。理解のプロセスが垣間見えるよう

近松門左衛門を2時間で語り尽くすなんて、とても無理。というわけで、来年3月に掛けて第2弾、第3弾の近松講座が予定されています。次回も見逃せませんね!

(文 AM)

終了後の講師お二人と主宰の外山。講座の充実ぶりが窺えます

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